2003年4月15日号
75歳以上別立ての高齢者医療制度創設へ
〜医療制度改革の基本方針が閣議決より
国立病院等の後発医薬品採用数は5%
〜厚生労働省「後発医薬品の使用選択基準に関する研究」報告書
患者等の苦情・相談「医療安全支援センター」設置へ
〜厚生労働省「医療安全支援センターの設置について(事務連絡)」
2003年1月の社保診療は年同月より増加
〜社会保険診療報酬支払基金「支払確定状況」
政府は3月28日、65歳以上の高齢者については、75歳以上を別立てとする高齢者医療制度を創設するなどを盛り込んだ医療保険制度改革等の基本方針について、閣議決定した。
また、診療報酬体系の見直しの基本的な考え方は、(1)医療技術の適正な評価、(2)医療機関のコスト等の適切な反映、(3)患者の視点の重視――の3点。調剤報酬については、「医薬品の適正使用の観点から、情報提供や患者の服薬管理の適正な推進等保険薬局の役割を踏まえた評価」を進めていくとしている。政府はこの基本方針に基づき具体的な改革の内容について検討し、2008年度中の改革の実現を目指す。
厚生労働省の調査によると、国立病院等における購入医薬品の品目数および金額(2002年4月1日〜9月30日)は、品目数比で5.0%、購入金額比で2.43%だった。
内用剤について、採用施設が多かったのは、ビタミンB12製剤「メチコバール錠500μg」(エーザイ)、「デパケン細粒400」の後発品「ハイセレニン細粒」(日本オルガノン)、「リファジンカプセル」「リマクタンカプセル」の後発品「リファンピシンカプセル」(日本ヘキサル)など(購入金額ベース)。
(調査対象施設177施設のうち、有効回答164施設(92.7%))
厚生労働省医政局は3月31日、都道府県に対し「医療安全支援センター」についての運営方針等基本的な考え方を示した。同センターは、2002年12月 20日付の事務連絡により「医療安全相談センター」(仮称)として各地域で設置準備が進められていたもので、患者・家族と医師・医療機関の信頼関係の構築を支援することが目的。
都道府県および二次医療圏並びに保健所設置市区を単位に設置し、これらのセンターは相互に緊密な連携・協力を図り運営する。相談受付方法は、電話、面談、手紙、E-mail等、選択肢を多様化する方針。
支払基金が11月28日に発表した2003年1月診療分の支払確定状況によると、医療保険合計は金額ベースで6040億1033万8000円(対前月比 99.2%、対前年同月比104.2%)、件数は5926万4594件(同103.2%、110.8%)だった。このうち調剤については、金額ベースでは 188億6609万9000円(同94.4%、119.6%)、件数では1536万5699件(同104.1%、118.8%)。