2003年6月15日号
4割強の人が「医療」分野への予算増を要望
〜財務省「財政についての意識調査アンケート結果」
過半数がOTC薬購入者の7割以上に服薬説明
〜日薬「OTC薬販売緊急アンケート調査」(概要)
一般用かぜ薬による間質性肺炎の注意喚起
〜厚生労働省
自分の健康に自信がもてなくなるのは40代から
〜厚生労働省「平成14年保健福祉動向調査の概況 運動習慣と健康意識」
財務省は5月23日、「財政についての意識調査アンケート結果」を公表した。これによると、予算を増やすべきだと思う分野は、(1)雇用・失業対策(53.1%)、(2)医療(41.6%)、(3)年金(41.3%)、(4)福祉(35.8%)、(5)介護(31.5%)――など。また、高齢者に対する医療や年金等の給付については、全体では「高齢者への給付は適当な水準である(現役世代の負担を見込みどおり増やしてもいい)」が49%、「高齢者への給付が大きすぎる(現役世代の負担を抑制すべき)」が46%と二分しているが、29歳以下と60歳以上では、6割以上が「高齢者への給付が大きすぎる」と考えている。同アンケートは、同省がインターネット上で実施したもの。回答1043人。
http://www.mof.go.jp/singikai/zaiseseido/goiken15/kekka1.htm
日本薬剤師会が発表した「一般用医薬品(OTC薬)の販売に関する緊急アンケート調査結果(概要版)で、回答した会員で「7割以上のOTC購入者に服薬・使用説明を実施している」のは、51.4%と過半数を占めていることがわかった。「服薬・使用説明は購入者の5割未満」と回答した会員は34.1%と少数だった。またOTC薬が原因と思われる症状などについて、66.4%が相談を受けたことがあるとしている。しかし夜間対応(午後10時以降)については、「特に対応していない」(44.7%)、「休日夜間等の緊急連絡先等を表示」(42.9%)、「インターフォンを設置し夜間対応」(17.9%)と回答している。
調査は日薬会員の薬局・一般販売業約4万件を対象に実施。有効回答は1万3396件。
厚生労働省医薬局安全対策課は、一般用医薬品による間質性肺炎の発症が報告されたことを受け、16製品群に関して、関係企業に使用上注意の改定を指示した。指示を受けた「パブロン」「エスタックイブ」など16製品群は、死亡事例はないものの因果関係が否定できない間質性肺炎が26例報告されている。
改定の指示では「間質性肺炎」の具体的な症状に加え、それらの症状が現れた場合、医師の診察を受けるよう求めている。
厚生労働省の「平成14年保健福祉動向調査の概況 運動習慣と健康意識」(回答28233人)によると、運動も日常生活での身体活動も行っている 18〜39歳の男性の6割以上、女性の5割以上が自分の健康を「よい」と思っているが、40歳以上になると男女とも5割以下となる。また運動などを行っていない群では、男女ともに18〜39歳までは4割以上が自分の健康を「よい」と思っているが、40歳以上になると女性では3割に満たないなど、大幅に減少しており、40代を境に健康に自信をもてなくなる人が多いことが浮き彫りにされた。現在やこれからの健康に対する不安感については、運動の程度にかかわらず、男性の6割以上、女性の7割以上が不安感(「大いに不安である」と「やや不安である」の合計)を感じていた。
運動を行っていない人が運動を始めない理由は、男女ともに「時間に余裕がないから」、「めんどうだから」が多かった。健康に関する知識や情報の入手先としては、(1)マスメディア(84.1%)、(2)医師などの指導(27.5%)、(3)友人など(17.9%)――が挙げられた。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/hftyosa/hftyosa02/index.html