2003年9月1日号
国家公務員の給与、5年連続かつ過去最大の引き下げ
〜人事院「平成15年人事院勧告」
悪性新生物による死亡が最も多いのは「管理職」
〜厚生労働省「平成12年度 人口動態職業・産業別統計の概況 人口動態統計特殊報告」
7割以上の人が仕事で“疲れる”
〜厚生労働省 2002年労働者健康状況調査結果
国立病院の後発品使用6.5%に
〜厚生労働省調べ
人事院は8月8日、国家公務員の給与について2.6%引き下げるよう国会と内閣に勧告した。△2.6%の内訳は、月例給△1.1%、期末・勤勉手当△1.5%。国家公務員の給与引き下げは5年連続で、今回は過去最大の減少となる。
勧告に先立って実施された職種別民間給与実態調査によると、病院長(平均年齢60.8歳)が月給151万5570円、医師(同38.7歳)が90万528円、薬局長(同46.5歳)が47万4174円、薬剤師(同33.7歳)が33万5096円――などだった。
厚生労働省はこのほど「平成12年度 人口動態職業・産業別統計の概況 人口動態統計特殊報告」を発表した。それによると、平成12年度の主要死因別構成割合を職業別にみると、男女ともにすべての職業で悪性新生物が最も高く、特に「管理職」で高いことがわかった。
悪性新生物に次いで高いのは、男性では、「保安職」と「管理職」で心疾患、それ以外の職業では自殺。女性では、「専門・技術職」と「事務職」で自殺が高く、それ以外の職業では脳血管疾患が高くなっている。
厚生労働省は2002年の労働者健康状況調査結果をまとめた。結果によると、普段の仕事で体が疲れると答えた人は過去最高の72.2%、ストレスがあると答えた人は61.5%と、心身ともに疲労を訴える人が多いことがわかった。
体が「疲れる」と答えた人(とても疲れる+やや疲れる)は、女性(75.7%)が男性(70.1%)を上回った。一方、仕事や職業生活に関して「強い不安、悩み、ストレスがある」とする人は全体で61.5%。男性(63.8%)が女性(57.7%)より多かった。ストレスの内容は「職場の人間関係の問題」35.1%が高く、次いで「仕事の量の問題」32.3%、「仕事の質の問題」30.4%、「会社の将来性の問題」 29.1%の順。女性は「人間関係」(44.4%)が1位だったが、男性は「会社の将来性」(34.2%)が最も多かった。
医師から診断された持病があるとする人は、28.8%。具体的な持病の種類としては「腰痛」25.9%、「高血圧」22.3%、「高脂血症」13.4%、「胃腸病」13.1%の順。
将来の健康状態に「不安を持っている人」(大変不安8.9%+少し不安67.1%)は、76.0%だった。
同調査は5年に1度実施。今回は昨年10月に1万2000社(回収率78.3%)と従業員1万6,000人(同72.8%)を対象に調べた。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/saigai/anzen/kenkou02/index.html
厚生労働省健康局は、今年3月末時点における国立病院及び国立療養所の後発医薬品採用状況をまとめた。それによると、全医薬品に占める後発品採用の割合は品目ベースで6.5%で、昨年9月末時点(5.3%)に比べ、1.2ポイント増えており、増加傾向が続いていることがわかった。
厚労省では、今後も各国立病院の具体的な採用品目を公表し合うなど情報共有を進め、後発品の採用を促進していく構え。
調査は、国立高度専門医療センター及び国立ハンセン病療養所を含む国立病院・国立療養所185施設を対象。