2003年11月15日号
日病薬が医薬品事故防止に注意喚起
〜日本病院薬剤師会「医薬品関連医療事故防止への病院薬剤師の緊急自己点検について」
平成14年度末の薬局数は約5万軒
〜厚生労働省「平成14年度衛生行政報告例の概要」
日薬が抗アレルギー剤の「眠気」発生頻度を調査
〜日本薬剤師会「平成14年度DEM事業」の結果概要
日本病院薬剤師会は10月27日、医薬品関連医療事故の防止へ向け注意喚起する文書を会員に送付した。
「医薬品関連医療事故防止への病院薬剤師の緊急自己点検について」は、散剤の複数規格存在の危険性、タキソール、タキソテールの用量チェックについて、患者の安全確保のための調剤方法の確保についてなどが盛り込まれている。特に、タキソール・タキソテールの処方時や抗悪性腫瘍剤、糖尿病用薬、ジギタリス製剤、ワーファリン製剤については、「初回投与時には、医師に確認をとることが必要である」とより一層の配慮を促している。
厚生労働省が10月30日に公表した「平成14年度衛生行政報告例の概要」によると、平成14年度末現在の薬局数は4万9332店舗で前年度より2569万軒増加し、無薬局町村数は621で、前年度より52減少した。
都道府県別に平成14年度末現在の薬局数(人口10万対)の分布をみると、佐賀県(57.1)、山口県(51.2)、広島県(53.4)などが多く、福井県(28.4)が最も少なかった。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/02/kekka8.html
日本薬剤師会(日薬)は11月6日の定例会見で「平成14年度DEM(薬剤イベントモニタリング:Drug Event Monitoring)事業」の結果概要を発表した。今年度は、「エバステル錠 5mg」・「エバステル錠 10mg」、「アレグラ錠 60mg」、「ジルテック錠 5」・「ジルテック錠 10」、「クラリチン錠 10mg」の4成分(6品目)の抗アレルギー剤について「眠気」の発生頻度を調査し、全国の薬局から9万枚を越す回答を得た。
日薬の発表によると、これらの抗アレルギー剤を服用した際の「眠気」の副作用発現率はいずれも添付文書の数値を上回っていたが、有効回答のうち54.6%は「併用薬有り」で、併用薬に「他に眠気を及ぼす可能性のある医薬品があった」のは20.6%だった。