2004年4月15日号
一般用医薬品の販売方法等について議論開始
〜厚生労働省
「隣接する都道府県」でもテレビ電話販売可能に
〜厚生労働省
風しん流行の兆し、胎児に影響の恐れ
〜厚生労働省
特定保健用食品市場拡大、5669億円規模に
〜日本健康・栄養食品協会
制度と現状の乖離が指摘されている一般用医薬品の販売方法等について、厚生労働省は厚生科学審議会に部会を設置し、検討を開始する。2005年秋を目処に最終とりまとめをし、平成18年度の通常国会に薬事法改正案を提出する。
現行では、薬剤師による適切な情報提供の下で一般用医薬品の販売を行うとしているが、「薬剤師等から必要な情報提供が行われていない場合があること」や「販売時に薬剤師がいなかった一般販売業の店舗が約16%」といった現状から、医薬品販売のあり方全般について薬事法の見直しを行うこととした。
厚生労働省は、医薬品を販売する店舗とテレビ電話による情報提供を行うセンターが、「隣接する都道府県」の場合もテレビ電話の活用を認める方針を示した。
深夜・早朝における医薬品の供給確保のあり方等に関する有識者会議がまとめた報告書案では、「各店舗及びセンターは同一都道府県内に存在すること」としていたが、都道府県をまたいで店舗展開する企業等から見直しの要望が強かった。厚労省は2月中旬から3月初旬にかけてパブリックコメントを実施し、その結果を受けて、要件を拡大した。また、医薬品購入者がテレビ電話を利用しない場合は、センターの薬剤師が医薬品についての確認を行うことで、販売可能とした。
厚生労働省が全国3000の小児科で行っている風疹の定点調査によると、今年に入って大分や鹿児島、群馬、埼玉、宮城の各県で患者が急増。全国でも1小児科あたりの週間患者数が3月末には過去5年で最多に。この患者数は小児科の受診者のみで、同省は「成人の患者はより多い可能性がある」と警戒している。
全国的に流行すれば11年ぶりになる。
風疹は妊娠初期の女性が感染すると胎児の心臓などに異常が起こる「先天性風疹症候群」を招く恐れがある。予防接種の対象年齢が変わった影響で、妊娠年齢に近い現在の16―25歳の世代は接種率が低いことから、予防接種を呼びかけるるよう、全国の自治体に通知を行った。
日本健康・栄養食品協会が行った、特定保健用食品(トクホ)の市場規模調査の結果によると、トクホの許可品目数398品目、市場規模5669億円で、前回調査(2001年)と比較すると品目数で71品目、市場規模で1548億2000 万円(37.6%)と、それぞれ増加しており、トクホ市場の拡大の実態が現れた。拡大するトクホ市場に対して、チャネル別の市場構成比は前回調査同様、スーパー・デパートが最も高かった。構成比率を伸ばしたのは戸配とコンビニのみ。医薬品系ルートは逆に構成比を落とす結果となった。
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