2004年5月15日号
自己血糖測定が糖尿病予防に有効
〜国保中央会「糖尿病予防対策に関する研究報告書」
こどもの数が23年連続減少、割合は過去最低
〜総務省「我が国のこどもの数−「こどもの日」にちなんで−」
心疾患など11疾患、都道府県別の死因を分析
〜厚生労働省「都道府県別死因の分析結果について」
国保中央会はこのほど、自己血糖測定が糖尿病予防に有効であるとする研究報告書をまとめた。
報告書では、全国29市町村で実施した自己血糖測定モデル事業の研究結果を紹介。モデル事業実施市町村の糖尿病患者および境界域の人に、終了時の比較で HbA1cと体重に有意の低下が見られたこと、自己血糖測定のモデル事業を実施した市町村と実施しなかった市町村の糖尿病予防教室参加者の空腹時血糖と HbA1cの低下の比較で有意の差が見られたことなどから、自己血糖測定が生活習慣を変える動機付けになり、結果としてHbA1cや血糖値の改善に有効であると指摘した。
総務省が毎年、こどもの日にちなんで公表している日本のこどもの数(15歳未満人口)の推計によると、2004年4月1日現在、総人口の13.9%の1781万人であることがわかった。前年より20万人少なく、23年連続の減少となった。
都道府県別のこどもの割合(15年10月1日現在推計)は、最も高い沖縄県(19.0%)と最も低い東京都(12.0%)とでは7.0ポイントの開きがあった。こどもの割合が全国平均(14.0%)よりも低いのは17都道府県にのぼり、東京都に次いでこどもの割合が低い秋田県では前年からの低下幅も宮崎県に次いで大きかった。
厚生労働省は4月27日、脳血管疾患や心疾患などの死亡率について都道府県別や男女別に特徴をまとめた「都道府県別死因の分析結果について」を公表した。昨年の分析対象8疾患に、肝がん、前立腺がん、肺炎を加え、11疾患に増やして分析している。「標準化死亡比」(SMR)を都道府県ごとに算出してグラフで示したもので、各都道府県の男女別レーダーチャートおよび死因の特徴をまとめた。
11疾患中、人口10万対死亡率が最も高い心疾患について見ると、全国平均を100とした場合、都道府県の死亡率は、男性:(1)青森県、(2)和歌山県、(3)栃木県、女性:(1)愛知県、(2)愛媛県、(3)青森県がそれぞれワースト3だった。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/rouken/tdfk-d2/index.html
*標準化死亡比(SMR):1996年から2000年までの人口動態統計の死亡数と、1997年・2000年の国勢調査人口を使って、年齢構成を調整したもの