2004年8月1日号
十分な説明が医療への満足度に影響大
〜NTTデータ「「患者の主体性と医療への満足度についての調査」結果について」
一般用医薬品、新たに15区分がコンビニ販売解禁へ
〜厚生労働省「「安全上特に問題がない」ものの一般小売店での販売について」
医療費の定額払い、新たに今年度62病院導入
〜厚生労働省
医療への満足度に影響を与える要素は「医師の技術・態度」「医師の説明・コミュニケーション力」などであることが、NTTデータが東京、大阪、名古屋の通院・入院経験者に実施した調査(回答1270人)でわかった。
調査では、医療機関を選ぶ際に、医師の技術に関する情報(各医師の治療実績)は不足している(21.1%)一方、診察後に医師からの説明を「十分であった」と感じた人は医療の満足度が高かった(96.5%)。
厚生労働省は7月30日付で健胃薬やビタミンを含有する保健薬など15区分371品目を成分を変えないまま、医薬部外品に移行し、コンビニエンスストア等での販売を解禁する。小売店から要望の高かった内服タイプの風邪薬や解熱剤は、今回の移行品には含まれなかった。
新たに医薬部外品に移行するのは以下の15区分。
(1)健胃薬、(2)整腸薬、(3)消化薬、(4)健胃薬、(5)瀉下薬、(6)ビタミンを含有する保健薬、(7)カルシウムを主たる有効成分とする保健薬、(8)生薬を主たる有効成分とする保健薬、(9)鼻づまり改善薬(外用剤に限る。)、(10)殺菌消毒薬、(11)しもやけ・あかぎれ用薬、(12)含嗽薬、(13)コンタクトレンズ装着薬、(14)いびき防止薬、(15)口腔咽頭薬
病気ごとに医療費をあらかじめ一定額に決める「急性期入院医療定額払い(DPC)」を、今年度は新たに62の病院が導入することが決まった。
「急性期入院医療定額払い(DPC)」は入院治療が必要な疾病を、種類や重症度によって約1700に分け、それぞれ定められた1日当たりの報酬を病院に払う仕組み。医療費はこれまで投薬や検査など医療行為が増えれば報酬も増える「出来高払い」が原則だったが、無駄な検査や投薬が増える原因との指摘が多く、定額払いが導入されつつある。昨年4月から大学病院など82病院が導入。今年度はすでに6月までに11病院が、7月以降は51病院が実施を決めている。これまでは大学病院中心だった「急性期入院医療定額払い(DPC)」が、民間病院にも徐々に広がってきた形だ。