2005年2月1日号
市町村国保、2003年度は3588億円の赤字
〜厚生労働省「平成15年度国民健康保険(市町村)の財政状況について-速報-」
喫煙本数多い人ほど自殺のリスク大
〜厚生労働省研究班:多目的コホート研究(JPHC研究)「たばこと自殺について」
未承認薬の使用検討会議始まる
〜厚生労働省「未承認薬使用問題検討会議」
「花粉症Q&A」をホームページで展開
〜厚生労働省
厚生労働省保険局国保課は1月14日、2003年度の市町村国保の財政状況の速報値を公表し、一般被保険者分の単年度収支差引額は1009億円の赤字になると見通した。さらに、収入部分に含まれる赤字補填のための一般会計繰入金を除くと、3588億円の赤字となる。
単年度収支差引額が赤字の保険者は、前年度より238多い2289保険者で、赤字額も207億円増の1408億円にのぼった。
保険料収納率は、市部平均が89.28%なのに対し町村部平均は93.76%と、4.48ポイントの開きがあった。
1日に吸うたばこの本数が多い人は自殺のリスクが高いことが、厚生労働省の研究班(主任研究者:津金昌一郎 国立がんセンターがん予防・検診研究センター予防研究部長)の調査でわかった。
40〜69歳の男性4万5000人(喫煙者は52%)を追跡調査したところ、約8.5年間に173人が自殺していた。自殺者の喫煙状況を調べると、1日に吸う本数が多い人ほど自殺の危険性が高くなる傾向があった。喫煙年数は、がんの危険性は高まるものの、自殺の危険性とは関連が見られなかった。
国内未承認薬の使用機会の提供や患者負担の軽減などへ向けた議論が1月24日、厚生労働省の「未承認薬使用問題検討会議」で始まった。
初会合で事務局は、(1)確実な治験実施、(2)医師主導の治験の支援体制整備、(3)追加的治験の導入、(4)保険診療との併用による切れ目のない対応――によって、全額自己負担となっている現状を改善し、保険診療と併用できる体制の確立へ向けた議論を要請した。一方、委員からは、治験方法や適応外使用薬への対応などの質問が相次いだ。
この日は、事務局が早急に検討しなければならない抗がん剤として、結腸・直腸がん治療薬「オキサリプチン」、悪性胸膜中皮腫治療薬「ペメトレクスド」、多発性骨髄腫治療薬「サリドマイド」の3剤を挙げ、オキサリプチンは正式承認までの治験の継続、ペメトレクスドとサリドマイドは企業治験の実施が決まった。
スギやヒノキなどの花粉が今年、観測史上最高の飛散量と予想されていることを受けて、厚生労働省では、花粉症対策の相談マニュアル「花粉症に関する相談マニュアル(Q&A)」を同省ホームページに掲載した。
花粉症に関する相談に対する模範解答をQ&A形式でまとめたもので、服薬指導の際にも参考になりそうだ。
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/kafun/iryojyuji.html