2005年2月15日号
保険薬局の経営状態は悪化
〜中医協・総会、調査実施小委員会「医療経済実態調査」
介護保険法改正案が閣議決定
〜政府「介護保険法等の一部を改正する法律案」
増加続くドラッグストア
〜日本チェーンドラッグストア協会「日本のドラッグストア実態調査」
厚生労働省は1月26日の中医協に、平成15年6月に実施した医療経済実態調査の結果を提示した。前回調査(13年6月に実施)と比較すると、保険薬局の1施設当たり処方せん取扱枚数は、245.1枚減少。保険調剤収入は957万3000円で、前回からの伸び率は▲4.1%となった。給与費や医薬品等費などの費用も減少したものの、収支差額は 26.4%落ち込んでいる。
結果は同年11月に中医協に報告した速報値の確定版で、特定機能病院を除く病院632施設や一般診療所1036施設、保険薬局657施設などの収支状況をまとめたもの。
政府は2月8日、新予防給付の創設やホテルコストの自己負担化などを盛り込んだ介護保険法等の一部を改正する法律案(介護保険法改正案)を閣議決定した。同日付で国会に提出し、今通常国会中に法案の成立を目指す。
焦点となっていた保険料徴収年齢の引き下げおよび給付対象者の拡大については、「社会保障に関する制度全般についての一体的な見直しと併せて検討を行い、その結果に基づいて、平成21年度を目途として所要の措置を講ずる」との記述にとどまり、結論が先送りされた。
日本チェーンドラッグストア協会が発表した国内のドラッグストアを対象に行った実態調査で、平成16年度のドラッグストア店舗数は1万4348店にのぼることがわかった。対前年度比245店増と増加傾向が続いている。
店舗規模は、「60〜150坪未満」と「150〜300坪未満」が5割以上を占めており、1社当たりの店舗数は対前年比0.4店増の46.9店だった。調剤取扱店も年々増加しており、12年度調査では964店(回答店舗数に占める割合は19.7%)だったものが16年度調査では2286店(同 23.3%)になった。
同協会が正会員企業の売上高から予測したところ、全国のドラッグストア671社の総売上高は4兆2042億円になる。