2005年6月15日号
上場企業の96.5%が禁煙オフィス
〜ファイザー「オフィスの禁煙環境に関する調査」
実費徴収の候補に配達手数料
〜中医協・基本小委「療養の給付と直接関係のないサービス等について」
16年度も死因トップは悪性新生物
〜厚生労働省「平成16年人口動態統計月報年計(概数)の概況」
上場企業の96.5%がオフィスの全面禁煙や分煙を実施していることが、ファイザーの調査でわかった。このうち、4割以上の企業は、過去3年以内にオフィスに禁煙規定を設けていた。その理由は、健康のため(16社)、テナント入居条件(13社)、タバコを吸わない人のため(11社)が多いが、平成15 年5月に施行された「健康増進法」で施設管理者に対する受動喫煙防止の措置が義務付けられたことを理由に挙げた企業も10社あった。
一方、社内に禁煙プログラムがある企業は12社で、オフィスの禁煙化に伴う喫煙者のフォローまでは対応が進んでいなかった。
5月27日の中医協・診療報酬基本問題小委員会は、患者から実費徴収を認めてもよいと考えられるものについて議論した。
事務局は、入院中のパソコンやゲーム機の貸し出し、ニコチネルTTS処方などとともに、保険薬局が患者の自宅へ調剤した医薬品を届けたときの費用も、実費を徴収できるものとして挙げた。
一方、ユニパック代や一包化した場合の分包紙代は、治療上の必要性が認められる場合は調剤技術料の中で評価されており、患者希望の場合はすでに実費徴収が可能であるとして、実費徴収は認めるべきではないとしている。
厚生労働省の調査で、平成16年に死亡した人の3人に1人が、悪性新生物が死因だったことがわかった。16年度は、前年より1万3757人多い102万 8708人が死亡したが、死因のトップは悪性新生物(31.1%)で、心疾患(15.5%)、脳血管疾患(12.5%)と続く。
悪性新生物を部位別に見ると、死亡率が高いのは、男性が肺がん、胃がん、肝がん、大腸がん、女性が大腸がん、胃がん、肺がん、乳がんだった。
死亡数の増加に対し、出生数は前年より1万人以上少ない111万835人で、4年連続の減少。合計特殊出生率も1.30を切った前年に引き続き1.29で過去最低を更新した。