2005年8月1日号
一般用医薬品購入時に3割近くが薬剤師に相談
〜日本薬剤師会「平成16年度「薬と健康の週間」における全国統一事業の結果」
06年度改定でパブリックコメント導入を検討
〜中医協「総会」
副作用予防対策の第一段階として疾患別マニュアル作成
〜厚生労働省「重篤副作用総合対策検討会」
日本薬剤師会が毎年実施している「薬と健康の週間」(10月17〜23日)で、全国統一事業として一般用医薬品に関する相談・質問状況を集計したところ、一般用医薬品購入者の27.8%に当たる約4万人が、購入時に何らかの相談をしていたことがわかった。
質問・相談内容では、最も多かった「医薬品の選択」が全体の67.9%を占めていた。次いで、「効能・効果、有効性」が20.3%、「用法・用量」が 16.4%などとなっている。「副作用」に関する相談は1割に満たず、8.4%だった。
厚生労働省は7月13日の中医協・総会に、2006年度診療報酬改定までのスケジュール(案)を提示した。これまでの改定の流れと大きく異なり、諮問から答申への流れを透明化するために、次期改定では諮問と答申の間にパブリックコメントを実施する。
厚労省は、06年1月に厚生労働大臣の諮問し、パブリックコメントを経て2月か3月を目途に答申する考えを示したが、支払側の対馬忠明委員(健保連専務理事)は「2月半ば以降の答申では現場の対応が間に合わない」ことから、遅くても2月初旬までに答申するようスケジュールの前倒しを求めた。
年間約3万件に上るメーカーや医療関係者からの医薬品の副作用報告に対して、厚生労働省の対応は現状、ドクターレターや医薬品・医療機器等安全性情報の発信といった事後対応が中心だが、予防対策への転換を図る重篤副作用疾患総合対策事業に乗り出し、7月19日に「重篤副作用総合対策検討会」を設置した。
同事業では、早期発見・早期対応の整備を主眼とした第一段階として、05年度からの4年間で、副作用の好発時期やリスク因子などを盛り込んだ疾患別対応マニュアルを作成する。マニュアル化する副作用は皮膚、肝臓、代謝――など12領域に分類し、今年度は、皮膚粘膜眼症候群や劇症肝炎、アナフィラキシーなど各領域から2〜3疾患ずつ取り上げて、計30疾患程度のマニュアルをまとめる。厚労省では、4年間で120疾患程度のマニュアルを整備し、完成次第、医薬品医療機器総合機構のホームページ等で公表するとしている