2006年1月15日号
04年度は2件が保険指定取消
〜厚労省「04年度保険医療機関等の指導及び監査の実施状況について(概況)」
HMG-CoA還元酵素阻害薬を対象にDEM実施
〜日薬「2006年度日薬DEM事業」
親の自己判断で2割が服薬を中止
〜ファイザー「お薬(抗菌薬)の服薬調査」
厚生労働省保険局が12月22日に公表した2004年度に実施した病院や薬局等に対する指導・監査の状況報告で、2件・2人が「指定取消」となっていたことがわかった。取消理由は、「付増請求」と「無資格調剤による請求」だった。
報告によると、「監査」を行った薬局は5件(保険薬剤師10人)、「個別指導」を行った薬局は860件(同1166人)、「新規指定個別指導」は1997 件(同3021人)、「集団的個別指導」は2415件で、「新規指定個別指導」と「集団的個別指導」は昨年を上回った。「集団的個別指導」は、昨年に引き続き過去最多を更新した。
日薬は、06年度のDEM(薬剤イベントモニタリング)事業の概要を公表した。2月20〜26日にかけて、処方頻度が高いHMG-CoA還元酵素阻害薬を調査対象とし、同薬の服用による筋肉痛、脱力感、そう痒感、発疹、嘔気、便秘、腹痛、めまい、頭痛他の症状の発現を調査する。調査対象薬は05年10月末現在で薬価収載されているすべてのHMG-CoA還元酵素阻害薬で、後発品も含める。
日薬のDEM事業は、薬局が医薬品の適正使用に貢献することを目的に02年度から全国規模で実施しているもので、05年度は1万2511軒から7万6301枚の報告があった。
子どもの22%、親の36%が、処方された抗菌薬を全部服用しないだけでなく、残薬を出した親の半数は薬を処分せずにとっておくことが、ファイザーの調査(n=乳幼児、小児の保護者753人)でわかった。
途中で服用をやめさせた理由は、「症状がよくなったので薬はもういらないと判断した」(45%)、「薬の服用は、少しでも早くやめさせたいと思った」(27%)など親の自己判断によるものが多かった。また、残薬をとっておく理由としては、「また体調が悪くなったときに服用する(させる)ため」(子ども用:66%、自分用:74%)などが挙げられた。