2006年2月1日号
新卒薬剤師の薬局への就職、男子21%、女子30%
〜薬学教育協議会「2005年3月大学薬学部(薬学部)卒業生の就職動向調査」
05年の賃金引上げ率トップは医療・福祉
〜厚生労働省「賃金引上げ等の実態調査結果の概況」
GE普及促進策として処方せん様式を変更
〜中医協「基本問題小委員会」
2005年3月の薬科大学卒業生8709人のうち、61.5%が就職し、29.0%が進学した。卒業後の動向は男女で大きく異なっており、女子は薬局(30.8%)や病院・診療所(18.9%)に就職した人が多いが、男子は薬局勤務が21.7%、病院・診療所勤務が9.2%だった。一方、進学した人は女子が21.8%だったのに対し、男子は40.6%に上った。MRになったのは、男子が6.6%、女子が5.2%。
就職した卒業生のうち初任給が判明した3278人について給与額をみると、20〜22万円未満(26.1%)と22〜24万円未満(20.6%)が多いが、大規模ドラッグストアや地方での薬剤師不足を反映して、30万円を超えるケースも9.8%に上った。
厚生労働省が実施した民間企業の賃金改定額や改定率等を調査(日本産業分類による13大産業に属する企業1789社が回答)によると、05年中に1人当たり平均賃金を引き上げた企業は73.5%、引き下げた企業は2.8%で、賃金を引き上げる企業割合が前年より3.7ポイント上昇したことがわかった。
平均を上回る84.4%が賃金を引き上げるとしている医療・福祉(医療業、保健衛生、社会保険・社会福祉・介護事業)は、加重平均改定額も前年より865 円アップして3829円となっている。また、加重平均改定率も、卸売・小売業と並んで最も高い1.7%増の引き上げ率を確保している。
1月18日の中医協・基本問題小委員会で、後発医薬品の使用促進につながる処方せん様式をめぐって、様式追加を求める医師会委員と、様式変更を主張するその他委員で意見が分かれたが、公益委員が様式変更案を支持したことで、現行様式の変更が決まった。
詳細は今後の中医協で詰めるが、後発医薬品への変更の可否を医師がチェックする欄を設けるなどして、医師が後発医薬品名で処方しなくても、患者が後発医薬品を選択できるようにする。次期診療(調剤)報酬改定で実施する。