2006年8月1日号
ストレス多い30代、40代
〜労働者健康福祉機構「勤労者心の電話相談」
商品選択に関する相談が最多
〜日薬「『薬と健康の週間』全国統一事業の結果」
中医協「第6回診療報酬改定結果検証部会」
〜今年度中にリハビリ見直しの影響などを調査
独立行政法人労働者健康福祉機構は6月27日、全国20カ所の労災病院に併設されている勤労者予防医療センターおよび勤労者予防医療部が2000年から実施している「勤労者心の電話相談」に、2005 年4月〜2006年3月の3年間で3万9178件の相談が寄せられたと公表した。相談件数は前年を17.0%も上回っており、これらの相談者のうち約4割が30代(3808人)と40代(3731人)で、他の年代を大きく引き離していた。
相談内容は、職場の問題に関するものでは「上司との人間関係」(1685件)や「同僚との人間関係」(1372件)が大半で、さらにこれらの相談件数は年々増加していた。心身面に関するものでは、「不眠」(1971件)が前年の1.37倍、「将来に対する不安感」(6125件)が前年の1.35倍に増加したほか、「落ち着けない」(4745件)、「いらいら・不安定」(4234件)、「疲れやすい」(1181件)などの訴えが目立った。
日薬が公表した昨年度の「薬と健康の週間」全国統一事業の結果によると、期間中に8434軒の薬局・薬店で1日当たり約16万2600人が一般用医薬品を購入し、このうち約4万人が何らかの相談・質問をしていたことがわかった。同事業は、日薬が毎年10月17日〜23日にかけて実施しているキャンペーンで、一般用医薬品提供時の“薬剤師の相談業務”に関する相談事例の収集等を行っている。
事業結果によると、相談内容は、「医薬品の選択」(41.9%)、「効能・効果、有効性」(13.1%)、「用法・用量」(10.1%)の順に多く、相談内容の4割を占める医薬品の選択に関するものについては、症状に適した一般用医薬品の選択のほか、緑内障やアスピリン喘息等の患者が持病に影響を与えない医薬品を薬剤師に相談して選択してもらう事例も報告された。また、副作用に関するものでは、風邪薬による眠気(22件)や発疹(21件)、解熱鎮痛薬による胃痛(20件)などが多かった。
2006年度改定の結果を検証する中医協・診療報酬改定結果検証部会は7月12日、第6回会合で改定結果の検証方針を固めた。
検証にあたっては、既存の統計調査に加え、検証部会が「特別調査」を実施することが決まっているが、同日の部会では<1>医療費の内容の分かる領収証の発行、<2>ニコチン依存症管理料、<3>リハビリテーションに係る評価、<4>後発医薬品の使用促進のための環境整備(処方せん様式の変更)、<5>歯科診療における情報提供の推進――の5項目について、今年度中に調査を実施することを決めた。調査結果は、来年度当初までに同部会がまとめる改定検証結果の中間報告に盛り込む予定。