2006年8月15日号
縦覧点検による再審査請求が増加
〜支払基金「2005年度審査実績」
薬剤師の平均支給額は上昇
〜人事院「2006年職種別民間給与実態調査」
認定数・認定率ともに減少
〜日薬「基準薬局制度の進捗状況について」
支払基金がまとめた2005年度(05年4月審査分〜06年3月審査分)の縦覧点検および単月点検による再審査請求状況(医科歯科計)によると、再審査請求件数は202.1万件で前年度と同じだったものの、保険者の縦覧点検によるものが前年度より7.0万件増の70.4万件となったことがわかった。
※縦覧点検:診療、投薬、検査等の算定内容等を点検する内容点検のうち、同一の被保険者または医療機関に係る複数月分のレセプトを突合して点検するもの。縦覧点検をすることによって、単月点検ではわからない重複請求等をチェックすることが可能になる
再審査請求件数に占める縦覧点検分は近年増加傾向にあるが、05年度は対前年度比3.4ポイント増の34.8%を占めるまでに至っている。
再審査請求件数の増加率が高いのは政管健保で、縦覧点検が対前年度比22.7%増、単月点検が同6.4%増だった。
人事院は8月9日、「2006年職種別民間給与実態調査」の概要を発表した。国家公務員給与の検討材料とするため、民間企業の毎年4月分の平均給与支給額を調査しているもの。
これによると、薬局長、薬剤師ともに時間外手当を含む平均支給額が前年同月を上回ったことがわかった。
2006年4月分平均支給額 | |||||||
平均 年齢 (歳) | 決まって支給する給与 (A) | うち時間外手当(円) (B) | (A-B) | ||||
前年同月比 (%) | 前年同月比 (%) | 前年同月比 (%) | |||||
病院長 | 60.1 | 1,491,195 | ▲7.4 | 16,565 | ▲15.8 | 1,474,630 | ▲7.3 |
副院長 | 53.7 | 1,327,853 | ▲7.3 | 52,418 | ▲21.7 | 1,275,435 | ▲6.6 |
医院長 | 48.4 | 1,137,734 | ▲1.5 | 125,048 | 16.3 | 1,012,686 | 3.5 |
医師 | 39.3 | 907,938 | ▲0.6 | 112,198 | 12.8 | 795,740 | ▲2.25 |
薬局長 | 49.6 | 506,994 | 3.2 | 25,036 | ▲7.3 | 481,958 | 3.8 |
薬剤師 | 34.6 | 351,863 | 3.7 | 37,467 | ▲3.7 | 314,396 | 4.7 |
総看護師長 | 55.4 | 525,987 | 4.0 | 9,333 | 16.5 | 516,654 | 3.7 |
看護師長 | 46.2 | 425,963 | 48.9 | 31,568 | 9,2 | 394,395 | 0.7 |
看護師 | 34.0 | 333,899 | ▲1.1 | 47,116 | 1.3 | 286,783 | ▲1.5 |
准看護師 | 43.4 | 305,881 | 2.4 | 40,049 | 4.5 | 265,832 | 2.1 |
日本薬剤師会(日薬)が8月1日に公表した「基準薬局制度の進捗状況」によると、2006年6月末現在の基準薬局数は1万8930軒で、前年に引き続き減少(282軒(1.5%)減)したことがわかった。認定率は2000年をピークに低下傾向が続いているが、06年も前年より1.1ポイント低下の37.9%となった。
認定増減数 (前年調査時との比較) | 認定率 (基準薬局数/保険薬局数) | ||||
1 | 福岡県 | 251薬局(31.3%)増 | 1 | 香川県 | 91.0% |
2 | 東京都 | 58薬局 (4.5%)増 | 2 | 群馬県 | 74.0% |
3 | 山形県 | 55薬局(25.0%)増 | 3 | 鳥取県 | 71.5% |
4 | 熊本県 | 48薬局(22.0%)増 | 4 | 愛媛県 | 70.7% |
5 | 新潟県 | 25薬局 (5.8%)増 | 5 | 山口県 | 66.8% |
43 | 大阪府 | 29薬局 (2.2%)減 | 43 | 宮城県 | 20.8% |
44 | 神奈川県 | 34薬局 (2.7%)減 | 44 | 滋賀県 | 20.5% |
45 | 北海道 | 35薬局 (5.2%)減 | 45 | 千葉県 | 18.0% |
46 | 岐阜県 | 47薬局 (8.3%)減 | 46 | 岩手県 | 17.8% |
47 | 愛知県 | 495薬局(38.1%)減 | 47 | 茨城県 | 16.7% |