2006年10月15日号
転記ミス防止で具体的対策を提案
医療保険被保険者資格確認検討会「資格過誤によるレセプト返戻の解消に向けた取組について(とりまとめ)」
保険外併用療養費制度施行に伴い領収証の一部様式変更を通知
厚労省「改定関連通知の一部改正通知」
メタボリックシンドローム、1割が「聞いたこともない」
ハートケア情報委員会「心臓病に関する意識調査」
厚労省の「医療保険被保険者資格確認検討会」は9月22日、被保険者証の記載情報を収載する方法として、QRコードを被保険者証の券面に装着する方針等を示した報告書をまとめた。報告書では、厚労省が早急にQRコード付き個人カードの仕様を定める必要性を指摘したほか、一定期間後(2008年度以降を提案)に保険者が被保険者証を個人カード化する際はQRコード付き個人カードに限定し、さらに一定期間経過後は全保険者にQRコード付き個人カードへの切り替えを義務付けるなどのタイムスケジュール案を示している。
さらに、被保険者情報がデータ化されることによる登録状況(被保険者証の失効など)のオンライン照会についても実施方法の具体案を提示した。
10月1日から医療制度改革の一環として、特定療養費が「保険外併用療養費」に組み換えられたことに伴い、患者に発行する領収証の様式が一部変更になることから、厚生労働省は9月29日付で「『医療費の内容の分かる領収証の交付について』等の一部改正について」(保発第0929004号)を都道府県等に発出した。具体的な変更内容は、保険薬局で発行する調剤報酬に係る領収証の「保険外負担」欄にある「選定療養等」が「保険外併用療養費」になる。
なお、「個別の費用ごとに区分して記載した領収証を発行することが困難な保険薬局」には半年間の経過措置期間が設けられていたが、期間延長されておらず、10月以降はすべての保険薬局が領収証を発行しなければならないことになった。
循環器内科の専門医を中心としたハートケア情報委員会が20〜40歳代の男女600人を対象に実施した「心臓病に関する意識調査」によると、「多少寿命が縮まってもやめられない、あるいは改善しにくいもの」は、男性は「喫煙習慣」が20.5%(最多は40歳代:28.3%)、女性は「お菓子、特に洋菓子」が28.2%(同20歳代:36.8%)でそれぞれトップだったことがわかった。
調査ではさらに、メタボリックシンドロームの認知度についても聞いているが、メタボリックシンドロームを「聞いたこともない」人が10.3%、「聞いたことはあるが何かは知らない」人が44.0%に上っており、メタボリックシンドロームを知っている人のうち3割超は心臓病との関係を知らなかった。