2006年12月1日号
生活習慣でメタボ度判定に差異
厚労省「第3回標準的な健診・保健指導の在り方検討会」
“医療機関情報のネット公開”は09年度以降
厚労省「全国医政関係主管課長会議」
実調は来年6月実施、10月末に速報値報告
中医協「第20回調査実施小委員会」
2008年度から、メタボリックシンドローム対策に重点を置いた保険者による健診・保健指導がスタートするが、その暫定版プログラムを検証するためのモデル事業が3県7保険者で行われている。
11月9日の「標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会」で報告された途中経過によると、千葉県九十九里町では、健診受診者1355人のうち、431人(31.9%)が「積極的支援レベル」、558人(41.4%)が「動機づけ支援レベル」に該当することがわかった。これらの層に対し、食生活などの生活習慣を問う質問票の結果を反映させると、積極的支援が389人(28.8%)、動機づけ支援が362人(26.8%)に減少することから、メタボリックシンドロームの基準適合者やその予備群であっても、生活習慣に関する質問の回答によって、実際に必要な指導レベルよりも下がるケースがあることが明らかになった。
地域の医療機関や薬局について、相談対応や認定薬剤師・専門薬剤師の人数、医療連携の有無などの「一定の情報」を都道府県がとりまとめて公表する「医療機能情報提供制度」が2007年度からスタートするが、初年度は県庁で文書による公表にとどまりそうなことがわかった。期待されているインターネットによるアクセスは、09年度以降になりそうだ。
厚労省は11月21日の全国医政関係主管課長会議で、公表する情報とその方法に関するスケジュールについて説明。それによると、07年度はシステム開発・改変等の「準備期間」と位置付け、紙媒体による公表も認めるほか、名称や開設者、所在地などの基本情報の公開でかまわないとしている。
中医協は11月22日に調査実施小委員会を開催し、第16回医療経済実態調査の実施時期を来年6月とすることで合意した。同調査の結果は、次期診療報酬改定を論議する際の基礎資料として用いるため、中医協委員から公表時期の前倒しが要望されていたが、厚労省では速報値を来年10月末、本報告を再来年6月に報告するとしている。
これまで調査していた介護保険に関する集計(B集計)の廃止が決まったほか、人事労務状況を把握する観点から、支払側委員が医療機関や薬局の従事者の給与に関する調査の追加を提案したが、同日の小委では検討課題とするにとどまった。