2007年1月15日号
55〜59歳の2割が高血圧患者
厚労省「第1回中高年者縦断調査結果」
3年連続で返還額が60億円超に
厚労省「05年度指導及び監査の実施状況」
タバコと薬の誤飲が27年連続で上位
厚労省「2005年度家庭用品に係る健康被害病院モニター報告」
0〜59歳の男性の18.8%、女性の15.4%は「高血圧症」で、「糖尿病」や「高脂血症」など他の生活習慣病と比較して特に割合が高いことが、厚労省の「第1回中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)結果の概況」(n=50〜59歳の男女:4万877人)で明らかになった。糖尿病は55〜59歳の男性(10.9%)、高脂血症は55〜59歳の女性(10.6%)で高いものの、高血圧患者の割合はその約2倍と際立っていた。
また、病気やけがの治療のために費用をかけている人は全体の23.0%(男性21.3%、女性24.5%)で、その月平均金額は「1万円」(45.8%)、「1万円未満」(25.5%)、「2万円」(9.0%)とだった。さらに、健康の維持のためにも23.0%(男性18.6%、女性27.1%)が月平均1万7000円の費用をかけていた。
厚労省は12月22日、2005年度の「保険医療機関等の指導及び監査の実施状況」を発表し、05年度の返還額が約60億6000万円に上ったことを明らかにした。返還額は3年連続で60億円超となったものの、2億円を超える大規模な不正請求の事例が04年度の6件から2件に減少したため、対前年度比では4億8000万円減となった。
保険医療機関等の指定取消は、対前年度比6件増の54件で、内訳は医科25件、歯科24件、薬局5件。保険医等の取消も前年度より19人増加の54人(医科21人、歯科27人、薬局6人)で、1970年の開始以来3番目に多い結果だった。
子どもの誤飲事故の原因になったものは、27年連続でタバコがトップ、次いで薬だったことが、厚生労働省のまとめたモニター報告でわかった。
誤飲事故は725件報告されたが、このうち約3割(224件)がタバコ。138件は受診前に応急処置をしており、行った処置は「かき出した・拭いた」(58件)、「何らかの飲料を飲ませた」(37件)などだが、吐かせようとして飲料を飲ませても吐かなかった例もあることから、「飲料は飲ませず直ちに受診することが望ましい」としている。
一方、医薬品・医薬部外品の誤飲事故は100件報告されており、このうち入院例は13件だった。原因となった医薬品・医薬部外品で最も多かったのは中枢神経系の薬(20件)で、OTCのみならず、保護者用の処方薬による事故も多く発生していた。