2007年2月1日号
一般被保険者分の実質赤字額は約3000億円
厚労省「2005年度国民健康保険(市町村)の財政状況(速報)」
後発医薬品の状況を実調の調査項目に追加
中医協「第21回調査実施小委員会」
“メタボ”認知率が急上昇
オムロンヘルスケア「生活習慣病予防に関する意識調査アンケート」
一般被保険者分の単年度収支は実質2945億円の赤字だったことが、厚労省が発表した「2005年度国民健康保険(市町村)の財政状況(速報)」でわかった。収入は7兆9121億円、支出は7兆7385億円で、単純に収支差引額をみると1736億円の黒字だが、収入には赤字補填のための一般会計繰入金が計上されているため、これを除いた実質赤字額は3000億円近くに上る。
また、保険者状況をみると、485保険者が新規に赤字となり、全保険者の約63.5%(対前年度比4.7ポイント増)が赤字だった。保険者数では、04年度以降本格的に進んだ市町村合併によって、04年度から2年連続で年間600以上の保険者が減少。黒字保険者は1000の大台を割り、670(▲372保険者)に止まっている。
中医協・調査実施小委員会は1月17日、診療報酬改定後の医療機関等の経営状況を把握して次回改定へ反映させるために実施する「医療経済実態調査」(実調)に、新たな調査項目として後発医薬品に対する取り組み状況を加えることを了承した。
これにより、次回の実調では、保険薬局の調査票には「保険調剤の状況」の「処方せん枚数」欄へ「後発医薬品を調剤した処方せん枚数」が、「処方せん・医薬品の状況」の「備蓄医薬品品目数」欄へ「後発医薬品品目数」が新たに追加される。
オムロンヘルスケアが30〜59歳の男女に行った「生活習慣病予防に関する意識調査アンケート」(n=1333人)で、73.9%の人が「『メタボリックシンドローム』という言葉を知っている」ことがわかった(06年調査時は2.9%)。このうち、自身をメタボリックシンドロームまたはその予備群だと思う人が51.6%に達しており、言葉の認知の拡大とともに疾病に対する認識も向上していることがうかがえる。ただ、診断基準のうち内臓脂肪型肥満の目安となるウエストサイズを正しく知っている人は、メタボリックシンドロームを“知っている”人でも22.2%(同0.6%)と5人に1人だった。
また、最近1年間で太ったと感じている人が51.7%にのぼり、その94.3%は「おなか」でそれを実感していた。