2007年10月1日号
厚生労働省老健局が敬老の日にちなんで9月14日に発表した「百歳以上高齢者等について」によると、2007年度中に100歳に到達する人は、前年度より2408人増加して1万7778人に達することがわかった。これにより、100歳以上高齢者数は3万2295人となり、初めて3万人を突破する。男女比は、男性:4613人(対前年度比463人増)、女性:2万7682人(同3437人増)で、8割以上が女性だった。
人口10万人当たりの100歳以上高齢者数を都道府県別に比較すると、最も多いのは沖縄県で57.89人、以下、高知県の52.98人、島根県の51.02人などが続いている。最も少なかったのは13.05人の埼玉県で、沖縄県とは4倍以上の開きがあった。
次期診療報酬改定の改定率は内閣が年末の予算編成過程で決定することになっているが、中医協でも10月から11月にかけて、次期改定に向けた議論が本格化する。
厚労省は9月19日に開催された中医協・総会に、2カ月間で集中的に議論する19項目の検討課題を提示した。10月は「がん対策の推進について」「心の問題への対応」「後期高齢者医療の診療報酬について」「後発医薬品使用促進のための環境整備について」など。調剤報酬については、11月に集中審議が行われる予定。
舛添要一厚生労働相は9月14日の閣僚懇談会に2007年版厚生労働白書を提出した。
2007年版のテーマは「医療構造改革の目指すもの」。白書では、今後30年で高齢化が急速に進展して後期高齢者人口が現在の約2倍の2266万人に達することから、高齢者医療費を中心に医療費の大幅な増加が見込まれると分析している。そのため、「将来にわたり持続可能な医療保険制度の構築」を最大の課題に掲げ、生活習慣病の予防などによって医療費の伸びを適正化する必要性を強調している。
また、医師不足問題や病院勤務医の疲弊等も課題に掲げ、これらの解決策として06年6月に成立した医療構造改革関連法に触れて、今後の日本の進むべき方向を示している。