2008年3月1日号
新たに47製品を第一類医薬品に指定
厚労省「新たに承認された第一類医薬品(08年1月25日現在)」
08年度改定を答申――調剤基本料は実質4段階に
中医協「第125回総会」
メトトレキサートなどの効能追加を了承
厚労省「小児薬物療法検討会議」
厚労省はこのほど、2007年6月以降に承認された一般用医薬品のうち、47製品を新たに第一類医薬品として承認した。
今回追加された第一類医薬品のうち、ダイトの「トランシーノ」のみ再審査期間が4年のため、第一類医薬品の期間は5年間とされた。大正製薬の「新パブロンエース錠」やエスエス製薬の「エスタックイブゴールド」、ノバルティスファーマの「アイリスAG」など他の46製品は、再審査期間3年に1年を加えた4年が第一類医薬品の期間。
中医協は2月13日、2008年度診療報酬改定について主要項目の点数を明示した改定案をまとめ、舛添厚労相に答申した。08年度改定の改定率は07年末に、薬価を含む全体は0.82%引き下げるものの、本体部分は0.38%の引き上げ(内訳は、医科:+0.42%、歯科:+0.42%、調剤:+0.17%)が決まっていた。
引き上げ財源のひとつには後発医薬品の使用促進による薬剤費の抑制が挙げられているが、調剤報酬では、調剤基本料を2点(特例措置薬局は1点)引き下げた上で、後発医薬品調剤率30%超の薬局には「後発医薬品調剤体制加算」として4点の加算を新設する。
そのほか、初めて後発医薬品に変更する患者を対象に「後発医薬品分割調剤」(5点)を新設し、短期間服用して体調の変化や副作用の有無などを確認することができるようにする。
厚労省の小児薬物療法検討会議は2月8日、ワーキンググループがまとめた「メトトレキサート」(製品名「リウマトレックスカプセル」(ワイス)など)と「A型ボツリヌス毒素」製品名「ボトックス注」(グラクソ・スミスクライン))の報告書を了承した。次回の薬食審・薬事分科会に報告後、関係企業に一変申請を要請する。
メトトレキサートは慢性関節リウマチ治療薬で、小児期に発症する全身性の慢性炎症疾患である若年性特発性関節炎(JIA)の効能を新たに追加する。A型ボツリヌス毒素に追加する効能は、2歳以上の小児脳性麻痺患者の下肢痩縮に伴う尖足。