2008年5月15日号
生保受給者へのGE強制通知を廃止
厚労省「生活保護の医療扶助における後発医薬品に関する取扱いについて」
40代男性の生活改善が糖尿病対策成否のカギ
厚労省「平成18年国民健康・栄養調査の概要」
メタボ対策“続けてる”のはシルバー世代
内閣府「食育に関する意識調査」
生保受給者に後発医薬品を事実上強制する内容の通知(平成20年4月1日社援保発第0401002号)を発出していた厚労省は、国会などでの批判を受け、4月30日付で方針を撤回し、医師や薬剤師の説明に同意した場合に「後発医薬品を選択する」と改めた。
4月30日付通知(社援保発第0430001号)では、レセプトのチェックや口頭・文書による指導、先発医薬品の使用を継続した場合の保護停止等の文言が削除されたほか、説明用パンフレットの表現も「後発医薬品を選んでください」から「後発医薬品を使うことにご協力ください」などと緩和された。
4月からスタートしたメタボ健診対象年齢(40〜74歳)の1割強に糖尿病が強く疑われることが、「平成18年国民健康・栄養調査の概要」でわかった。それによると、メタボ健診対象年齢(n=2798人)のうち、ヘモグロビンA1cの値が6.1%以上または現在糖尿病治療中の「糖尿病が強く疑われる人」は11.4%(服薬者5.3%含む)、ヘモグロビンA1cの値が5.6%以上で6.1%未満の「糖尿病の可能性が否定できない人」は13.7%に上っていた。
「糖尿病が強く疑われる人」の増加ピークは40〜50歳代で、40歳代の3.2%が50歳代では10.2%に増加しており、特に男性は4.8%から13.1%と大幅に増加していた。
“メタボリックシンドローム”の認知度が急速に高まっていることが、内閣府の調査(n=1,745人)でわかった。調査は今年2月28日〜3月9日にかけて実施したもので、意味まで知っている人は、前回調査時(2007年3月実施)を10.3ポイント上回る87.6%に上り、食育推進基本計画が2010年度の目標値として設定している「メタボリックシンドロームを認知している国民の割合 80%以上」を早々にクリアした。
メタボ予防や改善のための食事・運動を継続して半年以上実践している人は全世代平均で30.3%だが、年齢差が大きかった。男女とも60歳代以上では平均を上回り、男性の70歳代以上は46.8%、女性の60歳代は45.7%と、半数近い人が適切な食事や定期的な運動を続けていた一方で、30歳代は男性が16.2%、女性が12.7%にとどまった。