2009年2月1日号
国保保険者の7割が赤字
厚労省「2007年度国民健康保険(市町村)の財政状況について(速報)」
“自分で量を調節”や“飲み忘れ”が多い実態が明らかに
ファイザー「処方薬の服用に関する意識・実態調査」
06年度に引き続き秋田県が分業率トップ
厚労省「医薬分業の推進について(全国厚生労働関係部局長会議・医薬食品局)」
厚労省がまとめた2007年度国民健康保険(市町村)の財政状況について」の速報値によると、一般被保険者、退職比保険者、介護保険分を合わせた収支差額は439億円の黒字だった。ただ、基金繰入(取崩)金や前年度からの繰越金などを除いた清算後の収支は1231億円の赤字で、さらに赤字補填を目的とした一般会計繰入(法定外)金を除くと赤字額は3787億円になる。 単年度収支差引額では71.1%の保険者が赤字で、これは前年度より18.9%の増加となる。保険料の収納率が高いのは町村部で、93.47%に上るが、右肩下がりの状況にある。一方、政令指定都市・特別区は、収納率は88.32%で低いものの、2004年度の86.66%を底に収納率が大きく上昇している。
約4分の1の患者が、処方された薬の用量を自分の判断で調節したことがある――。ファイザーが実施したインターネットアンケート調査(n=9400人)で、24.9%が自分で服用量を調節したことがあることがわかった。用量を調節した理由は「症状が改善された」(51.6%)が最多だが、「面倒だった」(9.3%)や「飲む数や量が多いのが嫌だった」(7.4%)などもあった。 また、飲み忘れは71.5%が「ある」(「よくある」と「たまにある」の合計)と回答。飲み忘れるのは昼に服用する薬が最も多く53.6%に上り、飲み忘れる理由は「うっかり忘れてしまう」(52.0%)、「持ち歩くのを忘れてしまう」(30.8%)などだった。
厚労省が1月20日に開催した全国厚生労働関係部局長会議で、医薬食品局は医薬分業の推進状況について説明した。それによると、2007年度の分業率は前年度より1.4ポイント増の57.2%だった。 分業率が最も高かったのは、06年度に引き続き秋田県(75.0%)。2位は、神奈川県(72.1%)が06年度2位の佐賀県(71.8%)を上回った。以下、新潟県(69.4%)、宮城県(68.2%)、東京都(67.6%)などが続く。一方、分業率が低い3県は06年度と同様、福井県(26.0%)、和歌山県(32.9%)、京都府(35.4%)だった。