2009年4月1日号
処方せん様式再変更で後発医薬品に変更可能な処方せん増加
中医協「第21回診療報酬改定結果検証部会」
3万超の薬局が後発医薬品調剤体制加算を届出
中医協「第142回総会」
まだ開催少ない薬の健康教育
厚労省「2007年度地域保健・老人保健事業報告の概況」
中医協の診療報酬改定結果検証部会は3月25日、2008年度改定の結果を検証するための特別調査9項目の1つである「後発医薬品の使用状況調査」の結果概要(速報)について、調査検討委員会から報告を受けた。
同調査は06年から連続して実施しているもので、今回が3回目。調査対象となった944薬局が08年12月に応需した処方せんのうち、「変更不可」に署名等がない処方せんは65.6%だった。処方せん様式の違いから前回調査と単純比較はできないものの、「変更可」に署名等がある処方せんが17.4%だった前回から大幅に増加した。応需した処方せんのうち、後発医薬品に変更した処方せんは4.0%で、これも前回の1.4%を上回った。
ただ、後発医薬品に変更可能な処方せんの74.8%が変更していないことから、委員からは使用促進の課題として、薬局の取り組み姿勢や、医師や薬剤師の後発医薬品への根強い不安感があることが指摘された。
厚労省は3月25日の中医協・総会に、2008年7月1日時点の主な施設基準の届出状況を報告した。
それによると、08年度改定で新設された「後発医薬品調剤体制加算」の届出薬局数は3万4941薬局だった。薬剤師の在宅への関わりを評価した「在宅患者訪問薬剤管理指導料」の届出薬局は、前年より1883薬局増えて3万7550薬局になった。
また、病院薬剤師の病棟業務等を評価した「薬剤管理指導料」は、前年より40施設増の5603病院が届出ているほか、新たに病院と同等の施設基準を満たす有床診療所も算定可能になったことから、診療所も8施設が届出ていた。
厚労省が3月27日に発表した2007年度の地域保健・老人保健事業報告の概況によると、市町村が40〜64歳までの住民を対象に実施した集団健康教育は、約18万1000回開催され、延べ約393万4000人が参加した。
内容別にみると、開催回数、参加延べ人数ともに、生活習慣病の予防のための日常生活上の心得や健康増進の方法、食生活の在り方等をテーマにした「一般」(開催回数:12万6349回、延べ人数:273万6935人)が最も多くなっている。薬の保管や適正な服用方法等に関する留意事項、薬の作用・副作用の発現に関する知識などがテーマの「薬」は、開催回数、参加延べ人数ともに最も少なく、開催回数が472回、参加延べ人数が1万577人だった。