2010年6月15日号
仏製薬大手のサノフィ・アベンティスはこのほど、大手国内ジェネリックメーカーの日医工と資本・業務提携を行い、合弁会社「日医工サノフィ・アベンティス」を設立すると発表。サノフィが、日本で合弁会社を通じて、ジェネリック市場に本格参入することになる。
合弁会社にはサノフィが51%、日医工が49%を出資する。さらにサノフィは、日医工が第三者割当で発行する株式の一部を引き受け、その結果、発行済み株式の4.66%を取得する。
合弁会社は6月中に設立。まずは、日医工の販売網を活用し、サノフィが製造販売承認権を有する睡眠障害改善剤のアモバンの販売と流通を行う計画。
ジェネリック市場は、外資系後発品メーカーや国内大手新薬メーカー、異業種から参入が相次いでいる。そんななか、ファイザーや今回のサノフィ・アベンティスといった外資系新薬メーカーの参入も本格化し、激戦の様相を呈している。
子供を持つ主婦1000人に聞いた薬に関する調査で、8割以上の家庭で余った処方薬を捨てずに保存しており、約6割の家庭で余った薬を、自己判断で家族間や知人など処方された本人以外に使いまわしている、といった実態が明らかになった。
病院検索サイトなどを運営するQLife(東京都世田谷区)と、薬剤師を対象とした調査などを行うネグジット総研(神戸市中央区)が共同で行った『処方薬の「家庭内保存」と「個人間譲渡」実態調査』による。
調査は、1年以内に医療機関を受診した子供を持つ主婦を対象に、インターネットを通じて実施され、有効回答は1000人だった。
調査結果では、余った薬を保存している家庭は全体の85%。薬が余った理由は「服用忘れ」が半数を占めるが、「意図的に途中で服用をやめた」「多めに処方してもらった」との回答も少なくなかった。
家庭内に処方薬が余っていることを、医師や薬剤師に自ら伝える人は25.2%に過ぎず、医療者から聞かれても「言わない」人が25.7%もいた。
さらに、全体の50.5%が、余った処方薬を自己判断で、「自分の子供に使用したことがある」と回答。子供以外の家族や知人などを含めると、59.7%が残薬を使いまわした経験を持つ。使いまわしが多かった薬は、解熱鎮痛剤、湿布剤、かぜ薬などだった。
また、「薬の使いまわし」について、「あまり怖くない」と答えた人が29.8%、「まったく怖くない」が3.1%もいた。