2010年9月1日号
救急認定薬剤師試験を12年から実施へ
日本臨床救急医学会が救急医療の質の向上を目指す
日本臨床救急医学会は、「救急認定薬剤師制度」の認定試験を2012年に実施することを発表した。詳しい規定については、第1回認定試験実施に向けて今後、検討していく。来春には、試験用のテキストの出版も予定されている。
救急認定薬剤師制度は、救急医療領域でも薬剤師がチーム医療に参画する場面が増えていることから、その業務の標準化、質の向上を目的として創設された。認定の取得には、(1)医療機関において救急治療における薬物療法に2年以上従事していること、(2)救急治療における薬物療法に関する自ら参加した25例以上の症例を報告できること、(3)申請時において、蘇生に関するトレーニングを受けた経験があること(ICLSコース受講もしくはBLS/AEDコース指導経験)――などの資格を満たした上で、学会実施の認定試験に合格することが必要となる。
認定資格の骨子は、次の通り。制度の概要は、同学会ウェブサイト(http://jsem.umin.ac.jp/)に掲載されている。
■認定資格の骨子
1)日本の薬剤師免許を有し、薬剤師として優れた人格及び救急治療における薬物療法に関する見識を備えていること
2)薬剤師としての実務経験を5年以上有し、かつ救急治療における薬物療法に2年以上従事していること
3)日本臨床救急医学会の正会員であり会員歴が2年以上あること
4)日本病院薬剤師会生涯研修履修認定薬剤師、日本医療薬学会認定薬剤師、薬剤師認定制度認証機構により認証された生涯研修認定制度による認定薬剤師、あるいは日本臨床薬理学会認定薬剤師であること
5)医療機関において、救急治療における薬物療法に関する業務を通じて患者の治療に自ら参加した25例以上の症例を報告できること
6)申請時において、ICLSコース受講もしくはBLS/AEDコース指導経験があること
7)研修委員会が指定する学術集会、研究発表などにおいて、別に定める単位数を履修していること