2011年1月14日号
医薬品医療機器総合機構(PMDA)は「2010年医薬品副作用被害救済制度に関する認知度調査」の結果を発表。同制度を「知っている」と回答した人はわずか5.1%で、「名前を聞いたことがある」と回答した人も13.8%に過ぎなかった。
調査は20歳以上の一般国民男女21,000人を対象にインターネットで行った。 昨年に続き2回目で、今回は1回目の3,000人から大幅に調査対象を増やして実施となった。
医薬品副作用被害救済制度は、医師によって処方された医療用医薬品とOTC医薬品について、適正に使用したにもかかわらず、副作用によって入院が必要になったり、後遺症が残ったり、死亡するなどの重篤な健康被害を受けた患者を救済するための制度。同機構では、2010年より広報に力を入れており、今回の調査もその一環だが、認知度の低さが改めて浮き彫りとなる結果となった。
調査では「これまでに医薬品による副作用または副作用と思われる経験があるか」という質問も行っており、全体の21%が「ある」と回答。その中で「入院して治療を受けたことがある」が7.6%、「通院で治療を受けたことがある」は33.5%。さらにその治療を受けた際に「医薬品副作用被害救済制度を利用したことがある」と答えたのはわずか5.6%にとどまった。「利用しなかった」と答えた人のうち「制度があることを知らなかったから」を理由に挙げた人は82.5%で最も多かった。
アンケートに添付された同制度のリーフレットを読んだ上で「医薬品副作用被害救済制度にどの程度感心があるか」を聞いた問いには、「関心がある」「やや関心がある」と答えた人は60.1%だった。「副作用にあった場合、医薬品副作用被害救済制度を利用したいか」の問いには「利用したい」と回答したのは「状況によって利用したい」を含めて82.9%と高かった。